◆ 座右の銘は「いい加減」なのだ (98/11/24)

  世間一般に(疎いことこの上ないのだが)「いい加減」な性格というのは、マイナスイメージが付きまとうものだよね。「あいつはいい加減だから約束を守れない」とか、「あなたとはもう付き合わないわ、いい加減にしてっ」とか「いい加減に馬鹿なことをするのはやめたらどうなんだ」とか‥‥この「いい加減」というのがテイミスの座右の銘なんだな。
 アクセントの場所が重要で、「いい」の始めの「い」にきちんとアクセントを置いて発音する。はい、みなさんご一緒に.

「いぃ加減」

───ちょうどよい加減になった? 
 過ぎたるは及ばざるが如く、熱くもなく寒くもない、まさに気持ちの良いお湯加減。実は、この加減が本当に難しくて、近頃深く反省した事件があったので、今日はその話を。

 気の置けない仲間で飲みに行くことになって、いつものように誰が行くのやらさっぱり判らぬまま決行される飲み会は、いつの間にやら伝言ゲームのように場所と時間が伝えられるのね。
「勿論、行く☆☆☆」
 と、大喜びで返事したテイミス、あっと言う間に頭の中は金色に輝く大ジョッキと青々と茹で上げられた枝豆で頭が一杯になっちゃうんだけど、さて誰を誘ったものか?? ここいらへんが、我ながら詰めが甘い、と後で深く反省する事になるんだけど、「明るい社会に貢献するビール党」党首を自認する太郎に声をかけ、「無論行くとも☆☆☆」と弾んだお返事をGET。こいつがいると宴はメチャ盛り上がる。実に「いぃ加減」なんだな。

 この夜の宴はお約束のように声の枯れる深夜2時まで繰り広げられ、その翌日───

 太郎が頭に皿を2〜3枚突っ立てて、恥ずかしそうに現れて、びーっくり。(誇大表現は以後慎みます‥‥今回はお許しを)昨晩、家に帰ったあと、身重のヨメさんに暴れられたらしい。
 あんぐりと口を開けて彼を眺めているうちに、「太郎呼んだのテイミスか?」と隣の奴に小突かれた。「あいつの前にビールをチラつかせたら来るに決まってんだから、こんな時に呼ぶ馬鹿がいるか。あの嫁さん知ってんだろ? ったくもーいい加減なんだから!!」と叱られた。

 ああ、私の「いぃ加減」が‥‥

 本当の「いぃ加減」は、太郎を呼んでちょっと息抜きさせてやって、シンデレラのように12時前には家に帰してあげることだったのね、と判った時には太郎は既に「子供が生まれるまでは決して外で飲みません」の誓約書を書かされていたのでした。

 「いぃ加減」な人になるのって、本当に難しいね。




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